海岸浸食、消える砂浜 全国で年間160ヘクタール 

1994年8月(左)と2011年8月に撮影された石川県羽咋市の千里浜海岸(同県提供)

 海水浴場など貴重な観光資源となっている全国の海岸が波で浸食され、国や自治体が対策を講じているにもかかわらず、砂浜が消失し続けていることが19日、国土交通省などへの取材で分かった。同省は年間160ヘクタールが消えるとみており、このまま進むと今後30年で三宅島(東京都)とほぼ同じ面積が減るという。

 1960年代から各地で活発化した川の護岸工事やダム建設により、砂の供給源だった川から流れ出る土砂が減少。港湾施設を守るための防波堤などで海中の土砂の流れが遮られ、砂浜までたどり着かなくなったことも主な要因とされる。


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