米サーベラス、西武株全て売却 出資11年、経営陣と対立も 

2013年、西武ホールディングスの株主総会を終え、取材に応じる後藤高志社長(右)と米投資会社サーベラスの幹部

 米投資会社サーベラスが、保有する西武ホールディングス(HD)の株式を10日付で全て売却したことが分かった。西武HDが16日発表した。一時は発行済み株式の35%超を握り、球団保有などを巡って西武の経営陣と鋭く対立したが、今年5月に提出された報告書では持ち株比率が2・35%に低下していた。出資から約11年半で完全撤退し、西武HDの経営に区切りが付く。

 西武グループは有価証券報告書の虚偽記載問題で経営再建を迫られ、サーベラスは2006年2月に発足した西武HDに約30%を出資。13年には株式公開買い付け(TOB)に踏み切って出資比率を高めた。


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