福島第1凍土遮水壁、全面運用へ 規制委が正式認可 

 原子力規制委員会は15日、東京電力福島第1原発1~4号機の周囲の地盤約1・5キロを凍らせる汚染水対策「凍土遮水壁」で、建屋西側に残った約7mの未凍結部分の凍結を正式に認可した。東電は近く、未凍結部分の凍結を始める。

 建設に国費約350億円が投じられた凍土壁は、昨年3月末に凍結を開始してからようやく全面運用の見通しとなった。

 第1原発では、原子炉建屋内に地下水が流入して事故で溶け落ちた核燃料などに接触し、汚染水が発生。これを食い止めるために地中に氷の壁をつくり、汚染水の増加を抑える。しかし凍土壁が完成すれば、汚染水が外に漏れ出す恐れが指摘されていた。


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