発電用水素、生協が宅配 大震災教訓に宮城で実験 

 宮城県富谷市は、一般家庭に発電用の水素を配達する実証実験を始める。地元生協の宅配網を使い、輸送コストをかけないのが特徴。大規模停電が発生し、市民生活が混乱した東日本大震災の経験を教訓として、実用化にこぎ着けたい考えだ。

 実験は、生協内の太陽光発電施設で得た電気で水を分解して水素を生成し、専用のカセットに吸着させる。これを生協が食品などと一緒にトラックで宅配。家庭では、水素と酸素で電気が発生する燃料電池にカセットを装着し、照明や調理など日常生活に必要な電力を得る仕組みだ。

 2019年1月から、実験に協力する一般住宅3軒やスーパーなどへの宅配を開始する。


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