2017年8月10日 17:19 | 無料公開
長崎県の炭鉱で約8カ月働き、後にじん肺を発症した宮崎県えびの市の80代男性が、国に1100万円の損害賠償を求めた訴訟は10日、福岡地裁(平田直人裁判長)で和解が成立した。国によると、就労期間が2年以内だったケースで和解は初めてという。 訴訟は、九州の炭鉱で働き、じん肺になった元労働者が国や企業に賠償を求めた「西日本石炭じん肺訴訟」の一つで、和解金は220万円。勤めていた企業とは、訴訟外で和解している。 国側は当初「2年以内の炭鉱労働でじん肺になる例はまれ。短期間に多量の粉じんを吸った事実はなく、就労と発症の因果関係はない」と主張、争う姿勢を示していた。