京都の「黄不動」に儀式跡か 国宝仏画に薄墨の小さな像 

 曼殊院門跡(京都市左京区)所蔵の国宝仏画「不動明王像(黄不動)」のへその上に、同じポーズの高さ約13センチの小さな仏像が薄墨で描かれていたことが分かり、7日、京都国立博物館などが記者会見し、発表した。絵師の筆入れ前に行われた儀式跡とみられる。

 同博物館の大原嘉豊保存修理指導室長は「儀式跡が確認された意義は大きい。今後、他の仏画でも発見されていくかもしれない」と期待を寄せた。

 文化財の保存修復を手掛ける岡墨光堂(京都市中京区)が修復作業中に絵が描かれた表面から赤外線を当て、裏面から撮影して発見した。


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