希少がんのゲノム医療開発 複数臓器にまたがる治験も 

 国立がん研究センターは31日、患者が少なく、治療法の確立が遅れている希少がんに対し、遺伝情報に基づいて最適な薬や治療法を開発するゲノム医療プロジェクトを始めたと発表した。

 薬の効果を調べる臨床試験(治験)では、従来のような臓器別での実施にこだわらず、がんの原因となる遺伝子の異常が共通していれば、一度に複数の臓器を対象として行う方式を採用し、開発の加速を狙う。

 対象は骨肉腫、脳腫瘍、患者の多い乳がんや肺がんの中のまれな型など、年間の診断数が約8千人以下のがん。どこから発生したか分からない原発不明がんも含まれる。


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