新基準や地震想定に合理性 伊方原発の松山地裁決定 

四国電力伊方原発3号機の仮処分で運転差し止めを認めなかった松山地裁(後方)の決定を受け、掲げられた垂れ幕=21日午後

 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の仮処分で、住民側の運転差し止めの申し立てを却下した21日の松山地裁決定は、原発の新規制基準や、四国電側が算出した原発の耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)について「不合理な点はない」と判断した。一方、避難計画に関しては今後の適切な見直しがない場合に違法となり得る可能性にも言及した。

 久保井恵子裁判長は、東電福島第1原発事故後に策定された原発の新規制基準のうち、基準地震動に関する規定について「最新の科学的、技術的知見を踏まえ、予測できる規模の自然災害を想定して安全確保を求める内容で、不合理な点はない」と指摘。


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