競争あったから売れた 18日から少年ジャンプ展 

 東京・六本木の森アーツセンターギャラリーで18日から始まる「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.1 創刊~1980年代、伝説のはじまり」の特別トークイベントが開かれ、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の秋本治さん、「キン肉マン」のゆでたまごさん、「キャプテン翼」の高橋陽一さんが登場した。

 「ゆでたまご」は原作担当嶋田隆司さん、作画担当中井義則さんの共同ペンネーム。80年代にジャンプが急成長した要因について、嶋田さんは「読者アンケート至上主義で、みんなが1位を目指して競争していたから売れたんだと思う」ときっぱり。

 人気作の名前を挙げながら「みんながライバルで、当時は、陽一君と絶対にしゃべりたくないくらい。だからこそ読み飛ばす漫画が一本もない雑誌になり、そこに参加できたのがうれしかった」と振り返った。

 中井さんは「私の場合はみんな仲間でしたけどね」と笑いを誘いつつ、「ジャンプの永遠のテーマである『友情、努力、勝利』を続けてほしい」と後進にエールを送った。

 会期中、時代を代表する作品の中から、350点以上の貴重な原画を展示。秋本さんは「一生懸命に描いた作家の熱気が伝わってきます」とうなり、高橋さんも「どういう感情か分からないが、涙が出てきてしまった」と感無量の様子だった。

 10月15日まで開催。


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