菊池寛「幻の作品」の自筆原稿 高松市で14日から公開 

菊池寛の怪奇小説「妖妻記」の自筆原稿(下)と挿絵

 高松市は13日、同市出身の作家菊池寛(1888~1948年)が執筆した怪奇小説「妖妻記」の自筆原稿が見つかったと発表した。オオカミの妖怪が登場する話で、昭和初期に一部の新聞に掲載されていたが全集や作品集には収録されておらず、専門家は「幻の作品で画期的な発見だ」としている。

 小説は、江戸時代末期の群馬県・武尊山麓が舞台。他の男と密会した妻を殺して逃亡し、子ども3人と暮らしていた男が地元の女性と再婚するが、実際はオオカミの妖怪だった女性が子どもを殺していく内容になっている。

 400字詰め原稿用紙64枚に手書きでつづられ、題名の下に「菊池寛」と記名。


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