遺伝子融合で白血病悪性に 小児患者の新治療に期待 

 子どもの白血病の一部で、二つの遺伝子がくっついた異常な「融合遺伝子」ができるために治療が難しくなっていることを、東京大の滝田順子准教授(小児腫瘍学)らが突き止め、米科学誌ネイチャージェネティクスに3日発表した。新しい治療法を開発する手掛かりになると期待される。

 この病気は「小児T細胞性急性リンパ性白血病」。日本では推定で年間100人ほどの子どもが発症する。患者181人の遺伝子を調べると、約4%に当たる7人で「SPI1」という遺伝子が別の遺伝子と融合。この異常により、血液をつくる細胞ががん化して大量に増殖していた。


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