ヒトラーの生家、政府収用は合憲 オーストリア、外観変更も 

一部がヒトラーの生家だった建物=2015年3月、オーストリア北部ブラウナウ(共同)

 【ウィーン共同】オーストリア北部ブラウナウにあるナチス・ドイツの独裁者ヒトラーの生家を政府が強制収用したのは違憲だと家主だった女性が訴えていた裁判で、オーストリアの憲法裁判所は30日、「収用は公益にかなう」として違憲ではないとの判断を示し、訴えを退けた。

 政府側は生家が「ネオナチの聖地」となるのを避けたい考えで、今年1月には強制収用する法律が発効。判断を受けソボトカ内相は「ネオナチ支持者の巡礼地にされたり、悪用されたりするのを確実に防ぐことができるようになった」と述べた。今後の活用方法は不明だが、内務省は外観を完全に変える可能性もあるとしている。


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