大日本住友の新薬に遅れ 開発中の抗がん剤 

 大日本住友製薬は27日までに、開発中の抗がん剤「ナパブカシン」の販売計画が遅れると発表した。胃がんへの最終段階の臨床試験(治験)で失敗し、当初は2018年度までに行うとしていた当局への販売申請は、早くても20年度までずれ込む見通し。

 ナパブカシンは、がんの親玉である「がん幹細胞」を攻撃する世界初の新薬候補で、大日本住友は年間売上高が1千億円以上の超大型薬になると期待していた。

 大日本住友は、日米などで胃がん患者を対象に進めてきた最終段階の治験データの中間解析で、既存薬などと比べ優れた効果が見込めないとの勧告を中立的な評価組織から受けた。


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