中国の「法治侵害」に懸念 香港返還20年で最後の総督 

香港返還20年について語る最後の総督クリス・パッテン氏(共同)

 【ロンドン共同】英国統治下の最後の香港総督クリス・パッテン氏(73)が、7月1日の香港返還20年を前にロンドンで共同通信などのインタビューに応じ、香港を巡って近年、中国の禁書を扱う書店の関係者が中国で拘束されるなどの事例が相次いだことに「司法の独立や法治への侵害が起き、中国による介入も増えてきた」と懸念を示した。

 香港は1984年の中英共同宣言により、返還後も「一国二制度」下での高度な自治や社会・経済制度の50年間維持が認められた。近年のこれを形骸化するような動きに対し、同氏は「中国は英国に説明責任を負っている」と述べ、中国をけん制した。


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