高松塚壁画カビ除去し青竜鮮明に 文化庁が写真公開 

高松塚古墳壁画の青竜。(上から)発見された1972年(高松塚壁画館提供)、カビなどによる劣化が進んだ2005年、修復作業を経て鮮明になった17年2月撮影(ともに文化庁提供)

 文化庁は12日、汚れのクリーニング作業が最終段階となっている奈良県明日香村の高松塚古墳(7世紀末~8世紀初め)の極彩色壁画(国宝)のうち、四神の青竜、白虎、玄武と、人物群像3点の計6点の写真を公開した。撮影は2月。

 人物群像は、既に公開された「飛鳥美人」で知られる西壁女子群像以外の壁画。

 文化庁によると、いずれも酵素や紫外線などによるクリーニングで目立ったカビの黒い色素が取り除かれ、絵の下地のしっくいが白くよみがえり、姿が鮮明になった。

 高松塚古墳の壁画は、カビなどによる劣化が進んだため、2007年に石室ごと解体し、村内の修復施設で作業が続く。


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