大阪市大、シンボルのヤシを伐採 撤去に惜しむ声 

 大阪市立大は12日、杉本キャンパス(同市住吉区)にある29本のヤシの伐採を始めた。約60年間、学生らを見守り続けた大学のシンボルだったが、約23メートルにまで成長し、樹木としては寿命に達しているとみられることや、折れる危険性が出てきたことから伐採を決めた。

 長年愛されたシンボルの撤去に、卒業生などからは惜しむ声が相次ぎ、大学はうち1本を細断せず根元から伐採し、学内で当面保管することを決めた。

 「時代とともに自然と大学のシンボルへと育ち、良いときも悪いときもわれわれを見守ってくれました」。11日の「感謝の集い」で、児玉隆夫元学長(77)が寂しそうに語った。


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