新触媒、CO混在でも機能 燃料電池向け、九大が開発 

燃料電池に使える新たな触媒について説明する九州大の小江誠司教授=5日、福岡市

 九州大の研究グループは、水素から電子を取り出して発電する燃料電池に使える新たな触媒を開発し、6日付のドイツ学術雑誌電子版に発表した。現在主流の触媒は、水素に一酸化炭素(CO)が混ざっていると機能しなくなる問題があるが、打開できるという。研究が進めば、次世代エコカーの燃料電池車の普及に寄与する可能性もありそうだ。

 研究グループの小江誠司教授(生物無機化学)によると、燃料電池は主に白金を触媒にするが、COに弱い。新触媒は、ニッケルに希少金属のイリジウムを組み合わせたもの。燃料電池車などの動力源となる電子を、COからも取り出せるようになる。


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