障害年金の矛盾点、是正へ 厚労省、9日に検討会 

 国の障害年金で、障害が重くなったのに支給額が減るという矛盾した仕組みがあることから、厚生労働省は5日、制度の是正に向け、専門家による検討会を設置することを決めた。9日に初会合を開く。

 1986年にできた仕組みで、本格的な見直しは初めて。「差し引き認定」と呼ばれ、体の同じ部位に別々の原因で障害を負った場合、最後に負った障害のみを考慮し、年金を支給する。これまでに約270人に適用された。

 差し引き認定を巡っては、これまでもたびたび「不合理だ」との指摘が出ていたが、厚労省は放置してきた。2015年に障害者が国を提訴したことがきっかけでようやく動きだした。


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