核禁止条約「亀裂深刻に」 岸田外相、交渉は時期尚早と強調 

 岸田文雄外相は20日、広島市で共同通信と会見し、国連で非核保有国が主導し制定交渉が進む「核兵器禁止条約」について、「強行すれば、反対する核保有国との亀裂が深刻になる。現実を動かすものにならない」と述べ、改めて否定的な考えを示した。

 岸田氏は、核拡散防止条約(NPT)体制下で核弾頭の数を最小限まで削減することが先決だと指摘。その上で、核保有国を巻き込み、検証可能な法的拘束力がある条約を導入すべきだとした。「条約などの枠組みを使うタイミングを間違えてはいけない」とし、禁止条約の交渉は時期尚早と強調した。

 日本は、3月に不参加を表明している。


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