絶滅危惧種の精子卵子作製 iPSから、奄美のネズミ 

アマミトゲネズミから作ったiPS細胞が混ざったマウス(宮崎大の本多新研究員提供)

 絶滅危惧種に指定されている国の天然記念物アマミトゲネズミの細胞から人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作り、精子や卵子に成長させることに成功したと、宮崎大などのチームが12日、米科学誌電子版に発表した。

 マウス、ラット以外の動物のiPS細胞から精子や卵子を作ったのは世界初といい、チームは「種の多様性を確保する手段としてiPS細胞が役立つ可能性がある」としている。

 アマミトゲネズミは鹿児島県の奄美大島にのみ生息する日本の固有種。森林伐採や野良猫などによる食害で個体数が激減している。


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