2017年5月12日 17:03 | 無料公開
武市半平太が書いたとされる手紙。高知市の歴史研究家が自筆との判断に疑義を呈し、高知県立歴史民俗資料館での展示が見送られた
高知県立歴史民俗資料館(南国市)が公開を予定していた土佐勤王党の盟主武市半平太が文久3(1863)年の投獄直後に書いたとされる手紙を巡り、高知市の歴史研究家松岡司さん(74)が「場所や時間など内容に矛盾がある」と反論していることが12日、分かった。同館は検証した結果、27日からの展示を取りやめる。
手紙は知人の福岡藩士平野国臣宛て。個人が所有しており、同館は署名と筆跡などから、自筆と判断していた。
指摘を受け同館は、県内の他の博物館などにも鑑定を依頼。検証を進めたが、批判への明確な反論は困難として、展示の取りやめを決めた。