高齢者のがん、大規模調査へ 延命効果や副作用検討、厚労省 

 厚生労働省は27日、高齢のがん患者に対する抗がん剤治療の指針作りに乗り出す方針を固めた。高齢患者について抗がん剤の効果を調べたデータは少ないため、全国の患者の情報を集約する「がん登録」の制度などを活用して大規模調査を進める。延命効果と痛みなどの副作用や、患者が生活の質を維持できるかなどの面を併せて検討し、指針に反映させる。

 日本の人口は、2025年に65歳以上が3割を超えるとされ、がん患者の高齢化も進む。国立がん研究センターによると、12年に新たにがんと診断された約86万人のうち、75歳以上は約36万人と推計されている。


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