クロマグロ国内漁獲量が上限超え 規制2年目で、全面自粛は回避 

絶滅が心配される太平洋クロマグロ(IUCN/モントレーベイ水族館提供)

 水産庁は27日、資源が低迷する太平洋クロマグロの小型魚(30キロ未満)の国内漁獲量が速報値で4008トンに達し、国際合意した年間漁獲量の上限4007トンを初めて超えたと発表した。規制導入2年目で対外的な約束を守れなかった。海域によっては上限に満たない所もあり、水産庁は全国一律の操業自粛までは求めないが、資源管理に厳格な欧米からの風圧が強まるのは必至だ。

 上限に当たる漁獲枠は漁の種類・海域別などで配分している。このうち、6月末までの1年間を今回の管理期間とする沿岸漁業が西日本を中心に「想定外の豊漁」(水産庁)となり、漁獲量が早い時期から拡大した。


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