女児の津波犠牲、二審も賠償支持 高裁初、学校の責任認める 

東日本大震災で被災した宮城県東松島市立野蒜小学校の体育館=2011年4月

 東日本大震災で宮城県東松島市立野蒜小から同級生の親に引き渡され、津波にのまれ死亡した小3女児=当時(9)=の遺族らが市に損害賠償を求めた訴訟の控訴審の判決で、仙台高裁(古久保正人裁判長)は27日、女児遺族への約2650万円の賠償を命じた一審仙台地裁判決を支持した。一連の津波訴訟控訴審で、高裁が学校や企業など管理者側の責任を認めた初判断とみられる。

 判決は「事前登録した責任者が引き取りに来るまで、児童を学校で預かると決まっていた。学校での保護を継続すべき義務があった」とし、校長の過失と女児死亡との因果関係を認めた。


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