国交省からの天下りで入札有利に 1人で勝率0・7ポイント上昇 

国土交通省=2015年10月撮影

 国土交通省からの天下りを受け入れた企業は、その後公共事業に入札した際に落札できる「勝率」が上昇していたとの研究結果を、近畿大などの研究チームが24日までにまとめた。国が公表している入札データなどを分析。調査期間中、平均的な勝率は10・8%だったが、1人受け入れることで0・7ポイント上がる効果があったとしている。

 文部科学省の組織的な天下りが大きな問題となる中、官と民との不健全な癒着が生まれかねないことが数字で裏付けられた形だ。中林純・近畿大准教授は「天下りの受け入れが公平性に影響を与えている。市場経済に対する信頼を失わせる恐れがある」としている。


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