神経難病、サルで再現 治療、病態解明の手掛かり 

マシャド・ジョセフ病の遺伝子変異を持って生まれたマーモセットの赤ちゃん(国立精神・神経医療研究センター提供)

 遺伝子の改変によって神経難病である脊髄小脳変性症の症状があるマーモセット(小型のサル)ができたと、国立精神・神経医療研究センター(東京都小平市)のチームが27日、米科学誌に発表した。霊長類の遺伝子改変で神経の病気の進行を再現したのは初という。

 同センターは「治療法開発につなげたい。アルツハイマー病やパーキンソン病など、ほかの神経変性疾患の病態解明にもつながるのではないか」と話している。

 脊髄小脳変性症は、小脳や脊髄の神経細胞が損傷し、運動機能が少しずつ失われる病気の総称。今回の対象は、そのうちマシャド・ジョセフ病と呼ばれる病気で、国内の患者は約3千人。


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