2017年3月23日 12:19 | 無料公開
1日、1978年の人工衛星による観測開始以来で最小となった南極海の海氷(白い部分)。灰色部分は南極大陸。2000~09年の同時期の平均的な海氷の広がり(オレンジの線)に比べても小さい(国立極地研究所/JAXA提供)
国立極地研究所は23日、南極海を覆う海氷の面積が今月1日に約215万平方キロとなり、1978年の人工衛星による観測開始以来で最小になったと発表した。
同研究所の牛尾収輝准教授(極域海洋学)は原因について「海の水温や流れ、風など、さまざまな観点から検証する必要がある」としている。
この時期の南極は夏のため、気温が上昇して海氷面積は年間で最も小さくなる。だが、2000~09年に観測された最小面積の平均は303万平方キロで、1日はその約7割にまで減少していた。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の水循環変動観測衛星「しずく」のデータを解析した。