WTO、紛争処理小委設置見送り 鉄鋼輸入規制でインド拒否 

 【ジュネーブ共同】世界貿易機関(WTO)の紛争処理機関会合は21日、インドが発動した鉄鋼製品の緊急輸入制限(セーフガード)に関する紛争処理小委員会(パネル)の設置を見送った。日本政府がパネルでの審理を求めて提訴していたが、インドは設置を拒否した。

 WTOの規定では提訴された国は1回目の設置要請を拒否できるが、再度の要請があれば設置が決まる。

 インドのセーフガードの対象製品は熱延コイルと呼ばれ、自動車や建築などに使われる。日本は、インドが国内メーカーの販売量などの指標が悪くないのに、日本製品による損害を認定しており、WTO協定違反だと主張している。


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