原発事故で避難児童のいじめ認定 前橋地裁、国・東電に慰謝料命令 

 東京電力福島第1原発事故で群馬県などに避難した住民らによる集団訴訟で、国と東電の責任を認めた17日の前橋地裁判決が、子ども数人について避難先の学校などでいじめや嫌がらせがあり、精神的苦痛を受けたと認定、一部に対し慰謝料の支払いを国と東電に命じていたことが22日までに分かった。

 判決によると、福島県から群馬県に避難した女児は「気持ち悪い、近づくな、吐き気がする」というメモをかばんに入れられた。別の男児は小学校で「福島君」と呼ばれた。

 判決は、子どもたちが知人のいない学校に転校し、友人や祖父母との関係を失ったことなどによっても精神的苦痛を受けたと認定した。


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