G20声明「反保護主義」削除 米強硬、揺らぐ自由貿易 

18日、ドイツ南西部バーデンバーデンで開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議(ドイツ財務省提供、THOMAS・KOEHLER氏撮影・共同)

 【バーデンバーデン(ドイツ南西部)共同】ドイツで開催中の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は18日午後(日本時間同日深夜)閉幕した。共同声明でこれまで盛り込んできた「反保護主義」の記述は米国の強硬な反対に遭い見送られ、自由貿易への結束が揺らぐ事態となった。温暖化対策を推進する表現も削られた。米国の雇用や輸出拡大を優先し、温暖化対策に後ろ向きなトランプ米政権の意向を色濃く反映する内容となった。

 為替についてはこれまでの声明を踏襲し、過度な相場変動は望ましくないとの共通認識や「通貨安競争の回避」を明記することで一致した。


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