南三陸、町長聴取せず捜査終結 防災庁舎で職員ら犠牲 

 東日本大震災の津波で宮城県南三陸町の防災対策庁舎にいた町職員らが犠牲になった問題で、佐藤仁町長の刑事責任の有無を調べていた南三陸署は18日、町長の聴取や現場検証をせずに捜査を終結し、書類を仙台地検に送付したことを明らかにした。不起訴の見通し。

 署によると、刑事責任の追及を求めていた遺族9人全員が心境の変化などから、佐藤町長に対する業務上過失致死容疑の告訴・告発を順次取り下げたため、途中で捜査を終えたという。

 遺族の一人は取り下げの理由を「他の人が取り下げてしまった以上、仕方がない」と話した。


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