オウムの観察処分、継続要望 地下鉄サリン被害者遺族ら 

公安調査庁の中川清明長官(右)に要望書を手渡す高橋シズヱさん=14日午後、東京・霞が関

 1995年3月の地下鉄サリン事件で夫を亡くした高橋シズヱさん(70)らが14日、公安調査庁で中川清明長官と面会し、事件を起こしたオウム真理教の後継団体について、来年1月に更新期限を迎える観察処分の継続を求める要望書を手渡した。

 教団はアレフとひかりの輪に分裂。アレフが札幌市などに大規模施設を建設するなど、活発に活動を続ける。両団体は団体規制法に基づく観察処分を受け、公安庁の立ち入り検査を受けている。

 面会後、記者会見した高橋さんは「新施設建設を聞いて、不安を覚えた。潤沢な資金があるのに、なぜ被害者らへの賠償に回さないのか。腹立たしくもある」と話した。


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