日産自動車、ベア1500円 16年の半額、満額見送り 

 日産自動車が2017年春闘で、労働組合が賃金改善分に相当するベースアップ(ベア)を月額3千円要求したのに対し、16年春闘の半額の水準となる1500円と回答する方向で調整していることが14日、分かった。16年は満額回答だったが、米国の通商政策への懸念などで先行きが不透明なため、2年連続の満額は難しいと判断した。

 日産のベア実施は4年連続となる。16年度が6カ年の中期経営計画の最終年度で、組合側は「6年間で競争力を付けた」として、貢献に報いるよう主張。経営側は一定の理解を示しているが、円高が経営に与える影響への警戒感から、慎重な姿勢を崩していない。


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