原子力規制委員長が訓示 事故6年「責任増している」 

東京電力福島第1原発事故から6年となるのを前に、訓示する原子力規制委の田中俊一委員長=10日午後、東京都港区

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は10日、規制委発足の契機となった東京電力福島第1原発事故から6年となるのを前に、事務局の原子力規制庁の職員約480人に「私たちが担うべき責任は広がりと重さを増してきている。発足の原点を一人一人が再確認してほしい」と訓示した。

 田中氏は「事故の被害は、時間とともに解決するというよりも、むしろ問題が複雑化して課題が増えている面もある」と指摘した。

 複数の原発が新規制基準に基づき再稼働している現状については「安全を確保する上で検査の役割が重要になる。常に新しい知見に応じて改善を図ることが必要だ」と述べた。


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