核融合研で重水素実験開始 プラズマ高性能化目指す 

重水素実験に用いられる自然科学研究機構核融合科学研究所の大型ヘリカル装置(同研究所提供)

 太陽がエネルギーを生み出す仕組みと同じ核融合を利用した発電の実現を目指す自然科学研究機構核融合科学研究所(岐阜県土岐市)は7日、プラズマの高性能化を目的とした重水素実験を開始し、記念式典を開いた。

 核融合は原子を作る原子核と電子が超高温下でバラバラになって飛び回る「プラズマ」の状態で、原子核同士が衝突し、別の重い原子核になる反応。核融合発電はその際に出たエネルギーを利用する。

 研究所は今年から9年間、核融合発電に必要な1億2千万度のプラズマの生成を目指し、重水素を使って高さ約9メートル、直径約13・5メートルの大型ヘリカル装置で実験する。


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