金星探査機のカメラ停止 劣化か、主要観測できず 

金星探査機「あかつき」の想像図(JAXA・池下章裕氏提供)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3日、金星探査機「あかつき」の2台の赤外線カメラの電源が入らなくなり、観測を停止したと発表した。2台は金星の雲の動きや大気の運動の観測を担っており、謎の多い金星の気象の解明を目指すあかつきの主要な観測ができなくなった。

 宇宙の強い放射線による劣化が原因とみられる。JAXAは「復旧を試みながら、これまでに取得したデータの解析を進める。今後の科学的研究に問題はないとみている」としている。

 JAXAによると、昨年12月9日、この2台を制御する機器の電流が不安定となり、翌10日に電源が入らなくなった。


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