雨の中「お水送り」、福井県 若狭から奈良へ、伝統神事 

東大寺に清水を送る伝統神事「お水送り」で、遠敷川に「お香水」を注ぐ白装束の僧侶ら=2日夜、福井県小浜市

 古都奈良に春の訪れを告げる東大寺二月堂の「お水取り」を前に、若狭地方から東大寺に清水を送る伝統神事「お水送り」が2日夜、福井県小浜市で行われた。

 雨が降ったりやんだりする中、神宮寺境内では大護摩がたかれ、ほら貝の音が鳴り響いた。白装束の僧侶や参拝客らが燃え盛るたいまつを持って遠敷川に沿ってゆっくり行進。約2キロ先の「鵜の瀬」に到着後、住職が祝詞を読み上げ、竹筒から「お香水」を川に注いだ。

 京都府綾部市から来た主婦井田真理子さん(70)は「今年で3回目。見せ場で雨がやんでよかった。厳粛な雰囲気で心が洗われた」と話した。


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