北海道、ニシンの群れ産卵確認 江差町100年ぶり 

2011年2月、小樽市の東小樽海岸で見られた「群来」=北海道小樽市の東小樽海岸(小樽市水産課提供)

 北海道は28日、江差町の沿岸で、ニシンの群れが一斉に産卵した際に海面が白く濁る現象「群来」を確認したと発表した。江差町によると、同町沿岸で確認するのは約100年ぶりという。

 群来では、雌の産卵に合わせて雄が精子を放出し、海面の色が変化。道によると、26日に江差港で海面が約150メートルにわたって白く濁り、28日にニシンの産卵を確認した。江差町は、江戸時代から明治時代にかけてニシン漁で栄えたが、資源が減少。同町など檜山地方の沿岸では、2009年からニシンの稚魚放流を続けてきた。

 ひやま漁協江差支所の国仙孝幸所長は「放流の効果を実感している」と話した。


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