アイヌ遺骨をDNA研究 協会と札幌医大が覚書 

 北海道内で遺跡調査などの際に発掘されたアイヌ民族の遺骨が、アイヌのルーツを調べるDNA研究に使われていたことが26日、関係者への取材で分かった。北海道アイヌ協会が、遺骨を保管する札幌医大(札幌市)と覚書を交わし、研究も了承。ただ発掘地域のアイヌは、覚書や研究について知らされていないと反発している。

 アイヌの遺骨を巡っては2012年以降、研究目的で保管していた北海道大に子孫らが返還を求めて提訴。昨年、札幌地裁で和解が成立し、遺骨を地元で再埋葬した。原告側は「アイヌにはコタン(集落)で死者を弔う習慣がある」と主張した。


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