人の細胞持つブタ胎児作製 米、将来の臓器移植見据え 

iPS細胞を使って作製された、人の細胞を持つブタの胎児(米ソーク研究所のベルモンテ教授提供・共同)

 【ワシントン共同】人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)をブタの受精卵に注入し、人の細胞が交ざったブタの胎児を作ることに初めて成功したと米ソーク研究所などのチームが26日、米科学誌セルに発表した。

 将来的にブタの体内で人の臓器を作り、人に移植する再生医療につなげることを目指す技術だが、倫理的に問題だとする指摘も根強い。

 チームは人の皮膚から作ったiPS細胞を、1466個のブタの受精卵に注入し、41匹のブタの子宮に戻した。186個の受精卵が最長4週間育って胎児となり、うち67匹が人の細胞を持っていることを確認した。


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