金星に1万キロの“弓”模様 「あかつき」で大気を初観測 

 金星の大気が山などにぶつかってできた長さ1万キロにも及ぶ弓状の模様を日本の金星探査機「あかつき」で観測したとの研究結果を、立教大などのチームが16日付の英科学誌電子版に発表した。2015年12月の金星軌道投入後の科学的成果は初めてという。

 金星は非常に厚い雲に覆われ、大気上層では秒速100メートルにもなる高速の風「スーパーローテーション」が吹くなど、構造には謎が多い。チームの福原哲哉・立教大助教(惑星物理)は「この成果が金星大気のメカニズム全貌を解明する手がかりにつながるとよい」としている。

 チームは、雲の温度などを調べられる赤外線カメラで観測した。


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