原節子さん死去判明から一夜 清廉な生きざまたたえる声 

死去した原節子さん

 小津安二郎監督「東京物語」など映画史に輝く名作で活躍した大女優、原節子さんの95年の生涯に幕が下りた。死去が明らかになって一夜明けた26日、清廉なイメージを貫いた原さんの生きざまをたたえる声が関係者から相次いだ。

 原さんに関する著書のある映画評論家西村雄一郎さんは「原さんと小津監督の幸福な関係は、日本映画史そして世界の映画史をつくった」と語る。映画「青い山脈」で戦後民主主義の空気を体現した原さんは、小津監督と出会った「晩春」で女優として飛躍した。

 小津監督も原さんと出会ってから“小津調”と呼ばれる作風が確立。巨匠と女優が高め合う関係が成立した。


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