ムツゴロウ確認数8倍に 有明海、気温上昇原因か 

ムツゴロウ=2012年6月、佐賀県小城市芦刈町

 絶滅の恐れがあるとされる有明海の干潟の魚「ムツゴロウ」の生息確認数が、16年ぶりの調査で8倍に増えたことが29日、調査した佐賀県有明水産振興センターへの取材で分かった。冬場の気温上昇で越冬しやすくなったことなどが原因とみられるという。

 ムツゴロウは国内では有明海と八代海の干潟に生息しているが、1970年以降に環境の変化や乱獲で激減。環境省は今年2月のレッドリスト改定時に、近い将来絶滅の危険性が高い「絶滅危惧IB類」に指定した。

 水産振興センターは昨年8月、県沿岸部の干潟76地点で目視調査を実施。75地点で同様の調査をした96年8月に比べ、確認した個体数が8倍に増えた。


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