南極へ、観測船「しらせ」が出港 接岸に再チャレンジ 

大勢の人に見送られ、東京・晴海埠頭を出港する南極観測船「しらせ」=11日午前

 南極観測船しらせ(1万2650トン)が11日、第54次南極観測隊の隊員と物資輸送を支援するため、東京・晴海埠頭を出港した。前回は、雪と氷の厚さなどから残り約20キロ付近で昭和基地への接岸を1994年以来18年ぶりに断念。今回の航海で再挑戦する。

 南極・昭和基地周辺では、この数年で降雪量が増えて氷の厚さにも影響しているとされる。隊員らは主にヘリコプターで基地に入るが前回は観測機材や燃料を空輸と氷上輸送に切り替えた。今年も雪氷の状況に大きな変化は見られないという。

 出港式で松田弘毅艦長は「与えられた装備、人員の中で全力を尽くしたい」とあいさつした。


  • LINEで送る