海洋大調査、北極海の温暖化進む 熱量90年代の3倍超 

氷が激減している北極海を泳ぐホッキョクグマ=9月1日(東京海洋大の島田浩二准教授提供)

 今年、氷の面積が観測史上で最も小さくなったとされる北極海で、海水に含まれる熱量が1990年代に比べて最大で約3・25倍となるほど温暖化した海域のあることが10日、東京海洋大の島田浩二准教授(海洋環境学)らの研究チームによる現地調査で分かった。

 北極海の海氷面積は今年、80年代の半分以下に激減しており、その原因の一つに温暖化した海水が影響した可能性がある。島田准教授は「床下暖房の上に氷が載っているような状態だ。いったん温められた海水は冷めにくく、今後も氷の減少が続く恐れがある」と警告している。


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