「津波防災の日」浸透せず 東北の被災地 

「津波防災の日」に関するインターネットサイトを眺める被災地の住民=4日午後、岩手県陸前高田市

 東日本大震災後に決められた11月5日の「津波防災の日」が、岩手、宮城、福島3県で浸透していない。政府は「各自治体は何らかの行事を」と呼び掛けるが、被災地では「津波、震災を思い起こすなら3月11日」の意識が強く、行事開催には消極的だ。

 津波防災の日は、和歌山県など紀伊半島や四国などを大津波が襲った安政南海地震(1854年)の発生日にちなみ、昨年6月に成立した津波対策推進法で制定された。

 岩手県では昨年は、沿岸12市町村のうち3市村が避難訓練などを実施。今年は5日に行事を予定する自治体はなく、宮古市が前倒しして4日に講演会を開催しただけだ。


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