尼崎事件「ドラム缶わざと戻す」 多くの遺体、発覚恐れ 

海中から引き揚げたドラム缶をトラックに運ぶ捜査員ら=30日午後0時11分、岡山県備前市で共同通信社ヘリから

 兵庫県尼崎市で昨年11月、ドラム缶にコンクリート詰めにされた大江和子さん=当時(66)=が見つかった事件で、死体遺棄罪などで起訴された角田美代子被告(64)にごく近い関係者が「大江さんのドラム缶をわざと貸倉庫に戻し、多くの遺体の存在を隠そうとした。一つの遺体だけで許してもらおうと思った」と尼崎東署捜査本部に証言していることが30日、捜査関係者への取材で分かった。

 床下から3遺体が見つかった尼崎市の住宅に一時、計5遺体があったといい、捜査本部は殺害に関与した関係者が、多くの家族を巻き込んだ大量殺人・遺棄事件の発覚を恐れ、証拠隠滅を図ったとみて調べている。


  • LINEで送る