復興予算、諫早開門関連事業に 9億円、7割超は返納 

国営諫早湾干拓事業の潮受け堤防北部排水門。奥は調整池=2010年12月、長崎県諫早市

 東日本大震災の復興予算が被災地再生と懸け離れた事業に使われていた問題で、国営諫早湾干拓事業(長崎県)の開門調査に備えた事業費として9億6千万円が認められていたことが27日、分かった。農林水産省が2011年度第3次補正予算に防災名目で計上し、防災と関係ない農業用水確保のための地下水ボーリング調査費も含まれていた。地元の反対で事業を実施できず7割超は国庫に返納されているが、復興予算の使い道があらためて問われそうだ。

 ボーリング調査は、干拓農地の水源に使っていた潮受け堤防内側の調整池に海水が入るのに備え、代替水源として地下水を利用できるかどうか探る事業。


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