未払い退職金394億円 49万人分、請求権知らず  

 中小企業が従業員の退職金を積み立てる中小企業退職金共済(中退共)で、支払われていない退職金が今年3月末時点で総額約394億円に上ることが20日、分かった。請求すれば受け取れるはずの対象者は延べ約49万8千人に達している。

 運営する独立行政法人勤労者退職金共済機構(東京)によると、勤続年数が短い退職者に企業が退職金制度を説明しないなどの理由で、自分に請求権があることを知らず、放置されているケースが多いという。機構は退職後5年の時効を適用せずに退職金を支払うとし、心当たりのある人は請求するよう呼び掛けている。


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