核燃料「全量再処理」放棄に抵抗 原子力委案に経産省 

 使用済み燃料を全量再処理してプルトニウムを抽出する核燃料サイクル政策の見直しで、政府の原子力委員会の首脳部が6月半ば、使用済み核燃料の「全量再処理」路線を放棄する案を作成したが、経済産業省や電力業界関係者の抵抗で断念したことが8日、分かった。使用済み燃料の扱いとして全量再処理の選択肢は残ったが、原子力政策を担う専門家組織内で全量再処理を排除する案が作られた事実は今後の議論に影響を与えそうだ。

 原子力委が共同通信の請求で開示した約千ページの文書や関係者の証言で判明した。


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